70. 消費税効果をモデルベース開発で予測する
2026/08/03 3:30
世間でも政財界でも、消費税の話題沸騰だ

A派閥(代表例:高市総理、経済学者高橋洋一郎、など)は、
消費税の効果は、すぐ売価に反映され、経済が活性化して、税収が増えると説明する

B派閥(代表例:河野太郎、有名税理士湖東京至、など)は、
消費税の効果は、まったく売価に反映されない、経済は悪化すると説明する

真逆を言われるので、みんなが混乱する
今日はこれを わかりやすく解明してみたい
これらの主張を聞くと
各種の損失因子や利得因子を擦り合わせながら 安定点に収束していく
この過渡収束メカニズムを 強く支持している人と あまり支持していない人 の2種だと思える
私が考えるメカニズムモデルはこうだ
現在の売価1000円の食料品 の消費税を 7%下げた場合、
減税直後は従来の売価が維持される。
その後、競争がゆっくり働き、価格は下がっていく。
しかし減税の効果は100%反映されることはなく、たとえば80%反映されるとすると
最終的には 944円で落ち着く。
減税の効果が100%反映されない理由は、主に競争が十分に機能しないロスである。
つまりこれは
遅れ時間T で 価格反映率G の 売価へ収束するモデル

A派閥 は G=100% に近いと言ってる、 T= 所定の遅れモデルと言ってる
B派閥は G=0% に近いと言ってる、 T= 時間収束ない定常モデルと言ってる
パラメータの数値が違うだけで 同じモデルで 言っておられることは説明できる
A派閥 は 経済を すり合わせ調整の過渡遅れを持つ フィードバックシステム と捉えている
いかにも、経済学者 高橋洋一郎先生 らしい
経済を MATLAB システムモデルで 過渡応答計算してる感じだ
B派閥は 経済を すり合わせ調整をしない定常の オープンループシステム と捉えている
いかにも、税理士 湖東京至先生 らしい
経済を エクセル表計算 で 定常計算している感じだ
どちらが 現実に近いか は 明白だ
注)税理士 湖東京至先生 の名誉のために 素晴らしい実績を書いておきたい
大企業への消費税還付金 を 各地税務署の赤字額から
定常モデルの逆算で求めた実績は すばらしかったですねえ
(国からの消費税還付金推定額 トヨタ=6001億円、ホンダ=1795億円、日産=1518億円、マツダ=1042億円)
詳細の要因分析は下記
G: 価格反映率
├─競争不足により残る
│ 値下げしなくても販売量を維持できる。
├─小売利益として残る
│ 利益率回復や内部留保として保持される。
├─小売コストに吸収される
│ 人件費、電気代、店舗費などに使われる。
├─卸・物流へ移転する
│ 卸売価格、燃料費、倉庫費、配送費へ移る。
└─メーカーへ移転する
原材料費、製造費、設備費などに配分される。
T: 価格収束時間
├─他社価格の観察時間
│ 競合店が値下げするかを確認する。
├─需要反応の確認時間
│ 客数、販売量、客単価の変化を見る。
├─値下げ判断時間
│ 販売増と利益減少を比較して決める。
├─価格改定実行時間
│ 本部決裁、値札、POS、広告を変更する。
└─競争追随・収束時間
各社の値下げが市場全体へ広がる。
過去の世界事例から 計算モデルを作ってみる
G: 価格反映率
国 ・年 税率変更 価格反映率の目安
ノルウェー・2001年 食品24%→12% 約94~100%
ポルトガル・2023年 指定食品6%→0% 約100%
スペイン ・2023年 基礎食品4%→0% 約90%
ドイツ ・2020年 軽減税率7%→5% 約70%
各国平均の価格反映率G 70~100%の幅がある
T: 時間遅れ
ポルトガル T ≈1か月
2023年4月18日に対象食品のVATを6%から0%へ変更。
価格は施行時点で5.65%低下し、税率低下分の99.8%が即時反映されました。

スペイン T ≈1か月
2023年1月1日に基礎食品を4%から0%、油・パスタを10%から5%へ引き下げました。
スーパーの日次価格研究では、価格転嫁はほぼ完全とされています。
別の推計では約90%、研究仕様によっては約70%という幅がありますが、
価格低下の中心は施行月に発生しています。
ノルウェー T ≈1か月
2001年7月1日に食品VATを24%から12%へ引き下げました。
公式統計では、食品価格は7月だけで9.1%低下しています。
税率変更による理論的な税込価格低下率は約9.7%なので、
施行月にほぼ全部が価格へ反映されたことになります。
研究論文も、食品VATは消費者価格へ完全転嫁されたと結論づけています。
各国平均の価格反映おくれT 1か月程度である
日本の価格収束予測
計算条件: G=80% T=1か月
計算結果:
現在の売価1000円の食料品 の消費税を8%から1%へ下げた場合、
減税直後は1000円が維持される。
その後、
1ヶ月ほどの遅れ時間T をもって競争が働き、
1ヶ月後の 売値は965円に収束。
最終的には、944円に収束する。
注)・GもTも 政府の介入強度によって 大きく左右される
・競争原理が働きにくい商品(代表例:米)は、高止まりする可能性がある
・回転も早く競争も激しい商品(代表例:生鮮野菜)は 十分に値下がりするであろう
@2026/8/3時点の予測
2027/4/1 売価=1000円 @消費税-7%減税発行時点
2027/5/1 売価=965円 になるであろう
2027/6/1 売価=951円 になるであろう
2027/9/1 売価=944円 になるであろう
さあ、この通りになると良いね
1年後には 結果検証できる
ぴったりであれば 美しい
ぴったりでない場合も どの因子がズレの主要因か分析してみたい
ところで モデルベース開発使えば
国会討論も 行き違いなく 国家運営効率が上がると思いませんか?
お互いの定義や前提が違うのに、その差に相互理解できないまま、
宇宙人同士の 会話を 続けておられる
時間損失は激しく 振動して 収束しない 国会討論モデル

