61. MBSEのお手本 = 人見メソッド
2026/06/14 13:43
MBSE =モデルベースシステムズエンジニアリング
航空宇宙から始まり、大規模複雑系高度なシステムを開発するため
学問体系化してきた手法だ
近年は 多くの産業分野で 広く普及を始めている
使い始めているという意味ではひろがってきたが ほぼ成功事例が少ないということも特徴
(MBSEツールメーカーの偉い人が嘆いていたので最新実情としてもまちがいないだろう)
慶應大学の有名なMBSEの先生、お二人に、お褒めいただいた仕事がある。
SKYACTIVのエンジン開発(ハード&ソフト)について、先生の著書であるIPA書籍の中で、
世の中の MBSE成功事例のお手本として、私たちの開発が紹介されたのだ。
https://www.ipa.go.jp/archive/files/000064704.pdf
なぜか無料PDF なので記事を読んでください


苦笑いするのは、私たちは、MBSEのつもりで開発したのではない。
あらゆる知見を融合し、開発の流儀を磨いて独自化した結果、
MBSEとして素晴らしい! とお褒めいただいたのだ
私たちの社内では HITOMI-Method (人見メソッド)と呼んでいた
さらにおもしろいことに
このメソッドを推進した 人見さんも 私も
この記事の情報が社外発表されたことを知らなかった
書籍が出た後
慶應大学のお二人の先生が 何か褒めておられる、ときいて、「何のことでしょうか?」
はじめて 知った(笑)
書籍の一部分には
人見さんが書いたページと 私が書いたページ が 含まれていた
(特に私部分は、社内資料で、社外発表するつもりなかったのだけどな、、、、まあよいか)





会社を卒業してから、コンサルの仕事に就いたが
今は多くの客様から、MBSEについて相談に乗って欲しいと依頼が来る。
新製品の構想設計として MBSEのことを指導することがある。
また、SYS-MLで記述した設計仕様書 を提示いただき、添削指導することもある。
下記の問題事例は 私のお客様の話ではない(=私のお客様は そんなことにはならない)
コンサル仲間やツールメーカーさん、、、、多様&膨大な 飲み仲間ネットワークから
様々な うまく進まない情報を聞くことが多い
下記のような話になる
多くの場合、MBSEのツールに振り回されて、
基本的なアーキテクチャ設計が できていないことが こまっておられる方たちの特徴。
要件も機能も整理せずに、いきなり詳細設計をはじめておられる
MBSEの言語(SYS-ML) で記述始めるが、
本来目的から外れて 内容粒度は詳細設計を記述しておられる
MBSEの言語を使っても、考え方間違えれば、MBSEとかけ離れる
もう一つの特徴は
MATLAB Symlink で とにかくシミュレーションを動かすことを急ぐのも特徴、、、、
それらのもたらす結果は、
要件漏れによる重大な不具合、
目標機能の定義不備による目標未達成
機能配分の不適切による、大きな開発手戻り
ユニーク詳細なMBSE資産が残り、次回はまたゼロからのMBSE=再利用性ゼロ
そして致命的な 特徴は
ベテランは MBSEを理解していないからという理由で活動からはずしている
=暗黙知の要件(特に失敗しないための要件)が欠落するので、大失敗となる
重要な暗黙知が欠落すると、設計者も実験者もそれを配慮せず進む、
量産しても気づかない
たくさん売った後に、お客様に不具合を教えていただくが、手遅れ
本当に残念なことが 日本中で起こっていると思えます
間違った考え方で 多くの組織が試行錯誤する 時間と工数、
相当の無駄であると思います
多くの場合、これこそが開発と思い 現場感覚は麻痺し
困っている意識もない ことも多いのではないでしょうか
そして
忙しい忙しい お金はないから節約だ〜〜〜〜、
成長投資は止めても仕方なし、投資すべきは量産開発!
ということが 日本中で起きておりますが、それは節約でしょうか?
一歩引いて ご相談下さいませ
日本に必要なのは 知の先行投資だ〜〜〜〜 と思うのであります
トランプの嵐で シェルターに篭っておる場合ではありません 、
あれはライバルの進歩を止める認知戦の罠です
余談)
慶應大学のMBSEの権威お二人 と
MBSE欧州調査ツアーに行ったのは 12年くらい前 (2014年/2月でした)
「日本が危ない、嘆かわしい、どうにかせねばならん!」
と ドイツのビアホールで語り合った、、、
日本離れした2Lのビールジョッキをもって 、、、
重いので早く飲まないと軽くならない、、、、変革急ぐ!

数年お会いしてないが、
「先生、どうしたものでしょうかねえ、また、飲みましょうかねえ」

