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29.  絵画とMBD        私にとってのART


 若い頃、本気で絵描きになりたかった。たまにこの話をすると関心持ってくださる方がいる。すこし話してみようか、、と思う。


 私にとっての最初のアートは、写真だった、学生の頃、My暗室で、ネガもポジも、、、印画紙に映像を作り楽しむことから始まっている。焼き方で、まったくちがう意味をもたせることができ、その面白さにはまった。

   だけど、どうしてももっと自由な意味表現がしたくなり、25歳のころだったか、油絵の画材をそろえた。1年後に、絵の好きな仲間と、その作品展示グループ展を開いた。

 そのグループ展の会場に、パリ在住し修行されたある著名な画家O氏 が偶然来訪された。初対面であったが、2時間ほど話し込んだ。「一度、私のアトリエに来なさい」と名刺をいただいた。

O氏のアトリエを訪問し、すばらしい作品群、作成途中の作品の数々、、、を目の当たりにして、 その濃さに圧倒された。

「弟子にしてくださいませんか」と直訴し、それから25年以上、毎週金曜日夜〜休日は、そこにのめり込んだ。その後、O氏の主催で、郊外に芸術村が開かれ、大きな作品制作の時は、そこに泊まり込んで、絵画制作に没頭した。

 陽光会という、絵画団体がありそこに参加した、東京都立美術館に、年に二回は、100号の油絵を2枚ずつ出品した。陽光会とは、二科会からスピンアウトしたある主張を持った芸術家たちの団体だった。

 100号というのは恐ろしく大きな画面で、畳一枚より大きい。まずキャンバスが1枚2万円する。下地にぬる絵の具も多量で、最初の作業は、ほぼ壁塗り職人の仕事だ。これを仕上げていく。たいがい、締切日のぎりぎり、、、最後は徹夜で、何日も寝ない勢い。会社の昇格試験の時期と重なり、上司から、頼むから寝てくれ、と指導されたのを覚えている。もちろん、絵のほうを優先させた。


 いくつかの油絵(左列)3枚掲載するが、ベネチアシリーズと呼んでいるもの。     

 上から順番に、

 ・サンマルコ広場 (ベネチア)

 ・鐘楼からの眺め (ベネチア)

   ・マッジョーレ島を望む (ベネチア)


 いくつかの水彩画(右列)、3枚は上から順に、

 ・カフェ ドゥーマゴ (パリ)

 ・ルカネ村の朝 (南フランス)

 ・サンポールドバンスの眺め(南フランス)


 実は この水彩の方は、

 デジタルデータの売り上げとなっている。 

 東京 六本木のファッションビルから

 お店のホームページで使いたいと連絡あり 

 数年使っていただいた。


 私にとって、モデルベース開発(MBD) 

と 絵画は よく似ている。絵画もモデル

ベース開発も システムだ。1つの色や形、

次の1つ、さらに1つ、置く毎に、関係が

生まれつながる。調和も破調もある。

最後は、全てがつながる複雑なシステムになる。

プロセスを間違えると、取り返しのつかない

手戻りとなる。

 

























 油絵は、何度失敗しても、上から塗りつぶしできると思っている方が多いが、大きな間違いで、油絵の具は、とても透明だ。下の絵の具の影響が必ず上に塗り重ねた絵の具に出てくる。透明な水彩画が、修正不可なのと同じように、油絵も不可能。 いみじくもモジリアニが、油絵を書き込みすぎて失敗したならば、それは
最初からやり直すしか手はない、と語った通りだ。

 だからこそ、最後の一筆をどうするか、どこで止めるかは、悩みまくる。描きすぎると破綻する、描き込みが足りないと未完成と見える。

 最後の一手を思いつくために、、、過去の画家の画集から戦略を調べまくる。何日もその一手が見つからないことも、よくあることだ。こんなとき、AIの助けが欲しい、イメージ伝えれれば、過去の作例をたくさん見せてくれるだけで良い。 MBDもAIと相性良いが、ARTもAIと相性良い、と思っている。


 画家セザンヌの有名な言葉がある、

「自然を、円筒形と球形と円錐形で捉えなさい」

  この言葉は、画家ピカソやブラックへ多大なる影響を与え、キュビズムを生み出した。この3種の組み合わせで、人間も風景も、すべて再構築、再創造できるからだ。近代絵画の100年に一度の
大変革が、この言葉からはじまった。

 

    私にとってこの言葉は、自然界を超シンプルにかつ本質を捉えてモデル化した素晴らしい、MBD言語であるように聞こえる。自動車の自動運転制御を行う際の、人間モデルも外界モデルも、すべてこの形の組み合わせで表現できる(人工物である建物は、立方体形、という第四法則がありますが)からだ。 センサのモデルを活用しておられるMBDエンジニアの皆様は、今一度この言葉を理解すると良いことがある、と思います。

 左右の小さな絵は、いずれもピカソの絵画です。ピカソは、先進的センサモデルの目で、人間と外界のシステムを再構築、再創造した!

 

〜 ミスター・モデルベース開発       と呼ばれた男の独言 〜

ヘンジニア